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江戸川総合人生大学

※江戸川総合人生大学は、学校教育法上の大学ではありません。
これまでの人生経験や知識を活かして、社会貢献を志す皆さんを応援するために、平成16年に江戸川区が設立した学びと実践の場です。
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学生トピックス詳細
2016/04/03 国際コミュニティ学科11期 インフォーマントデイ
★3月16日の授業はインフォーマントデイでした。
国際11期生と関わりのある外国人の方々4人と日本人の方1人をゲストスピーカーとしてお招きし、いろいろな切り口からのお話を伺いました。これを機に今後の相互交流がさらに広まり、深まることを期待しています。
インフォーマントの皆さまにはお忙しい中、時間を割いて参加していただき、大変感謝しております。皆さま全員、流暢な日本語でお話しなさいました。



★トップバッターは、中華人民共和国、内モンゴル自治区出身のオトゴンバートルさん。先月、大東文化大学の修士課程を修了されています。招待したのは、青年海外協力隊員等、国の技術協力事業に携わり世界各地の途上国で水産技術を広めてきた中村さん。
オトゴンさんが10年前アリスの会に参加した際、中村さんの奥さまと知り合いになりました。今でも家族ぐるみのお付き合いが続いているそうです。
オトゴンさんの話は、「内モンゴルにおける教育現状とボーチ幼稚園の設立について」





オトゴンさんは、都市化が進められるなか、その影響でモンゴル伝統の草原文化を幼児期に経験せずに成長する子どもたちが増えていること、その環境の変化に危惧をいだきました。そこで、モンゴルの草原での伝統的なゲルでの生活・文化を大切にし、子どもたちに伝承していくための活動を始めました。幼稚園を設立したことを手始めに、教育プロジェクトを立ち上げようとしています。中村さんは日本での公的な資金調達などのお手伝いをしています。

★二番手は、難民関連のインフォ―マントです。招待した野間さんは看護師として、西アフリカを中心に医療看護活動に携わってきました。帰国後、難民関連のボランティア活動も行っています。

カトリック東京国際センター(CTIC)の難民担当、NPO法人「移住者と連携する全国ネットワーク」理事である有川氏は、「難民とは」に始まり、日本における難民問題の現状・問題点を話してくださいました。


現在ヨーロッパで深刻化している難民問題。日本とは遠い国の問題だ、関係ないと考えてしまいがちですが、そうではないということを改めて知らされました。
日本では難民認定されても認定証書がただ渡されるだけだそうです。しかしアメリカでは、アメリカ市民権授与式が開かれ、その場で認定証書が授与されるとのこと。授与式での連邦地方裁判所判事の言葉が印象的でした。「市民になってくれたことを感謝します。今日、市民権を取得することを幸運と感じているかもしれません。しかし、アメリカに恩恵をもたらすのは皆さんのほうです。この国が平和的に存続するには、皆さんの多様性が頼りです」

続いて、現在日本で難民申請中の方の話を伺いました。とても綺麗な日本語を話す紳士でした。なぜ日本に来て難民申請を行うに至ったか、丁寧にお話しなさいました。

★次に、都内で飲食店を経営しているエヒギアト・ウィーさん。招待した阿部さんは、友人を介してウィーさんがお店を開くことを知りました。以来、ずっと仲良くお付き合いしているとのこと。会場にはウィーさんの奥さまも来られていました。



ウィーさんはナイジェリア出身。ナイジェリアは、アフリカ西部ギニア湾に面する連邦共和国です。1960年にイギリスから独立しました。面積は92.4万平方キロ、日本の2.44倍の広さです。2014年の統計では人口1億7,852万人、世界で7番目に人口の多い国です。

ウィーさんは来日するまで、日本のことをほとんど知りませんでした。
2006年に新小岩で開店し、現在は3店舗を経営しています。言葉や習慣・考え方などの違いから、開店に至るまではそれなりにご苦労があったようです。
店のスタッフの大半は外国人です。外国人を雇うことにより、彼らの雇用機会を増やそうという考えに基づいています。
ナイジェリアの主な産業は、原油、天然ガス、農業ですが、「ナイジェリアは貧しい国です」とウィーさんは言います。だから毎年帰国して一か月以上滞在し、収入が少ない人たちのためのボランティア活動をしています。

ウィーさんのこの素敵な衣装は、ナイジェリアで揃えたものだそうです。

★最後は、中国から来て来日20年になる孫さん。孫さんは2015年5月から2016年2月まで多文化共生センター東京でインターンをしていました。招待した大宮さんとは、多文化共生センター東京で知り合いました。大宮さんはそこで、社会活動体験の一環として日本語を教えるボランティア活動をしているのです。
孫さんは、中国東北部、瀋陽の近くの本渓出身です。1996年、当時、日本文学の研究者として日本に留学していたお母さんに呼び寄せられて来日しました。
小学校・中学校では、家にこもって本を読んでいることが多かったそうです。高校に入ってからは、友だちも沢山できました。大学では発達精神病理学を専攻し、博士課程まで進みました。
今は、アートセラピーのウェブサイトを立ち上げ起業すべく準備しています。
ウェブサイトを運営するのは、ウェブ上であれば中国にいる友人やセラピーを必要としている人たちも参加できるからとのことでした。



多文化共生センター東京のホームページには、孫さんの文章「多文化ボイス」のページもあり、過去に遡って読むことができます。また、孫さんが受け持ったコーナーもあるそうです。

★各インフォーマントの話が終わった後、ギッシュ学科長によるまとめの挨拶がありました。

「国際コミュニティ学科は、多文化共生を目指し国際コミュニティの確立を求めている。国際コミュニティは国際交流にとどまらず、人と人とのつながりを重視するものだ」という学科長の信念を伺いました。

☆インフォーマントデイは11期生の授業の一環ですが、他のクラスにも開放されました。他学科の11期生、12期生、また、何人かの区議会議員もお見えになりました。
大変有意義な企画を実践できたと思います。


左から、孫さん、ギッシュ学科長、オトゴンさん